豊胸シリコンの触り心地はどんな感じ?種類比較とバレない工夫
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シリコンバッグ豊胸を検討する際に最も気になるのは「どこまで自然な仕上がりが期待できるか?」ということではないでしょうか。見た目はどうにかなるとしても、人工物なので、手触りの面では多少妥協が必要ではないか。こうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。でも、ご安心ください。シリコンバッグ豊胸でも、やり方しだいで自然に仕上げることは可能です。豊胸に使用するシリコンバッグはどんな触り心地のものを選べば良い?種類によってどう違う?バストに挿入した際の手触りの違和感は、どうやって解消する?このコラムでは、こうした疑問にお答えします。
豊胸シリコンの触り心地の比較
(種類別)
現在広く使用されている4種類の豊胸シリコン(モティバ、ベラジェル 、セビン、メスモ)について、その触り心地を比較してみました。まず共通点は、表面の加工がいずれもマイクロテクスチャード加工になっている点です。従来のテクスチャード加工に比べて表面のザラザラが細かくなっています。ザラザラが荒いとその隙間で炎症が起こりやすく、炎症が長期的に続くことでリンパ腫のリスクが高くなると言われてきました。こうした点が改善されています。
大きな違いは、弾力性と表面の膜の厚みです(図)。当院では、使用実績が豊富なこと(つまり安全面に優れていること)と、しっかりボリュームを出せることを考慮して、シリコンの充填率が高いモティバ製のバッグを採用しています。
種類 | 充填率(弾力性) | 外膜の厚さ | 表面の加工 |
---|---|---|---|
モティバ | ★★★ | ★★★ | マイクロテクスチャード加工 |
セビン | ★★ | ★★ | マイクロテクスチャード加工 |
メスモ | ★★ | ★★ | マイクロテクスチャード加工 |
ベラジェル | ★ | ★ | マイクロテクスチャード加工 |
モティバ
モティバは世界的に使用頻度が高い、実績あるシリコンバッグです。そのため、安全面で信頼できるバッグといえます。中身がしっかりつまっていて弾力があり、表面の外膜も厚めでしっかりしています。伸びやすさと中身の弾力性が改良された「エルゴノミクス2」という種類が最新です。
ベラジェル
ベラジェルは、本来使用が禁止されている成分が材料として使われていたことから、一時リコールされたことがありますが、現在ではいくつかの美容外科で使用が再開されているようです。触り心地は柔らかく、押したときの反発も弱いです。柔らかな手触りを重視したい方に好まれています。
セビン/メスモ
弾力性や中身の密度、表面の膜の厚みは、モティバとベラジェル の中間という印象です。最近登場したバッグなので、使用実績は今のところ多くはありません。
バストに入ったシリコンの触り心地は
どんな感じ?
シリコンバッグ豊胸の術後は、バストの手触りが不自然なのか?この問いの答えは「そうなる可能性はある」です。術後の手触りが不自然になりやすいのは、次の3つの場合のいずれかとお考えください。
- バストの皮膚が薄い
- 元々の身体の大きさに見合わない大きなバッグを挿入した
- バストに十分なスペースが確保されていなかった
このような状態だと、柔らかで暖かい人肌の感触が薄れ、バッグそのもののぺこぺこという触感を感じるようになります。直立姿勢では問題がなくても、横になってバッグの周辺組織が脇の方向に流れると、触ったときにバッグの触感だけが際立って違和感を感じることもあります。
【朗報】
シリコン特有の触り心地の違和感は
解消できる!
ここまで読んで、シリコンバッグ豊胸をすると、ある程度の手触りの違和感は覚悟しなければいけないの?と思われたかもしれませんが、ご安心ください。当院では回避する手立てをご用意しています。
脂肪注入を併用する
シリコンバッグの周囲やデコルテにクッションとして脂肪を注入して、見た目や手触りの違和感を解消します。いわゆるハイブリッド豊胸とよばれるもので、当院ではプレミアムハイブリッド豊胸としてご提供しています。当院独自の工夫としては、ダウンタイムの軽減が期待できるエクソソーム点滴や、脂肪の定着率を向上させる培養幹細胞の添加などのオプションをご用意している点です。
バッグが収まるスペースを十分に確保する
窮屈なスペースに大きなバッグを挿入すると、身体の中でシリコンバッグが固定され、手触りだけでなく見た目も不自然になってしまいます。よって、シリコンバッグ豊胸を行う際は、大きな入れ物に小さめのシリコンを収めるようなイメージで行うのが、自然な仕上がりを得るためのコツです。そのため、手術の際には大きめに組織を剥離します。
手触りの違和感を回避する鍵は
事前のプランニング
シリコンバッグは年々改良が進み、最新のバッグは手触りもかなり改善されつつあります。とはいえ、人工物であることに変わりはなく、肌の上からバッグそのものの触感が伝わると、どうしても違和感を覚えてしまいます。触ったときの違和感をなくすには、バッグの種類だけでなく、手術の技術面での工夫も重要になってきます。バストの大きさと自然さの両立を追求する当院では、その点にこだわった施術をご提案すべく、日々邁進しています。もし術後の手触りという点で豊胸手術を迷っているなら、ぜひ一度、当院にご相談ください。お身体の状態を拝見し、あなたに合った方法をご提案いたします。
コラムのポイント
- シリコンバッグは年々進化を遂げ、バッグの触感や強度もかなり改善されている
- 術後の触感の違和感は、施術の方法しだいで回避できる
- バストクリニックでは、サイズと自然さの両方を実現する施術を提案
よくある質問
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豊胸シリコンは触られたらバレますか?
バレるリスクはありますが、回避法もあります。
シリコンバッグ豊胸後に触ってバレやすいかどうかは、豊胸シリコンの種類や挿入する層などが関係します。
充填率が高ければ反発が強く、低ければ反発が弱いので柔らかい触感となりますし、外膜の厚さでもその触感は変わってきます。
またシリコンバッグ豊胸では、乳腺下、大胸筋下、大胸筋膜下と挿入層の選択肢が3つあります。例えば、脂肪が少ない方が乳腺下に入れた場合は、皮膚にとても近い位置にシリコンバッグが存在するため、素材の触感が伝わりやすい状態です。さらに気温の影響も受けやすく、寒い時期はシリコンバッグが冷えやすく、触ると冷たい感覚を覚えることがあります。
そうした理由からバレるリスクはありますが、挿入する層を検討したり、シリコンバッグの周囲に脂肪を注入するハイブリッド豊胸で違和感を緩和することが可能です。 -
豊胸シリコンは何年くらい持ちますか?
10年ほどで入れ替えが必要となるケースが多いです。
豊胸シリコンは触感だけでなく、耐久性の面でも何度も改良されてきました。そのためインプラント自体の寿命は長くなっていますが、体内に入れるとなると人によって異なり、正確な予測は困難です。
ただ、アメリカFDA(日本における厚労省のような機関)が行った40,000人以上を対象とした研究では、10年以内に豊胸シリコンの除去を必要とするケースが多いという報告がなされており[1]、「一生使えるものではない」と正式に発表しています[2]。当院における診療でも、シリコンバッグ豊胸から10年前後という方から、カプセル拘縮によるバストの痛みや変形、破損といったトラブルのご相談を多くいただきます。
豊胸シリコン挿入後に違和感を感じている方は、お気軽にご相談ください。当院では他院のシリコンバッグ豊胸後のトラブル治療も行っておりますので、エコー検査で詳しく原因や状態を調べて、ベストな方法をご提案させていただきます。
出典