豊胸の種類とその特徴は? 專門クリニックのおすすめは?
UPDATE
豊胸手術に興味を持った方がまず驚くのは、その種類の多さではないでしょうか。各クリニックが独自のサービス名で展開しているので、訳がわからないという感想を持たれた方も少なくないと思います。本記事は、そんな施術選びの迷子になっている方の助けになればと作成しました。今、日本で行われている豊胸術は、大きなくくりではシリコンバッグ、ヒアルロン酸、脂肪注入のいずれかに分類されます。まずはこの3種類の特徴を押さえていただき、どれが自分の理想に近づくことができる方法か、目星をつけていただければ幸いです。
豊胸の種類
現在広く行われている豊胸術は、シリコンバッグ豊胸と脂肪注入豊胸です。また、この他に、手軽に受けられるヒアルロン酸豊胸も根強い人気です。シリコンバッグ豊胸は、豊胸用に開発されたプロテーゼをバストに挿入する手術。ヒアルロン酸豊胸は、ヒアルロン酸をバストに注入して一時的なボリュームアップを図ります。脂肪注入豊胸は、お腹や太ももなどから脂肪を採取して、それを注入に適した形に加工してからバストに注入する手術です。
シリコンバッグ豊胸 | ヒアルロン酸豊胸 | 脂肪注入豊胸 | |
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概要 | シリコンバッグをバストに挿入 | ヒアルロン酸をカニューレでバストへ注入 | 自己脂肪を採取し、不純物除去してバストへ注入 |
傷跡 | △ 脇の下(または乳房下縁)に数cm程度 | 〇 ほとんどなし | 〇 バストにはほとんどなし |
サイズアップ | 〇 希望に応じて選択可能 | △ 1カップ程度 | △ 1〜2カップ程度 |
触感 | △ 硬い(痩せ型だと硬さが目立ちやすい) | △ やや硬め(痩せ型だと硬さが目立ちやすい) | 〇 自然であたたかい |
ダウンタイム | 痛み:2〜3週間 内出血:2〜3週間 | 痛み:1週間程度 内出血:2週間程度 | 痛み:1週間程度 内出血:2週間程度 |
こんな人におすすめ | ・大幅にバストアップしたい方 ・脂肪が少なく、脂肪注入が難しい方 | ・大幅にバストアップしたい方 ・脂肪が少なく、脂肪注入が難しい方 | ・大幅にバストアップしたい方 ・脂肪が少なく、脂肪注入が難しい方 |
シリコンバッグ豊胸
最も古くから行われている豊胸術です。最近はシリコンバッグの性能も格段に上がって、安全性もかなり信頼できるものが増えてきました。
施術の方法
お胸の大きさに合ったシリコンバッグを、バストに挿入します。
不自然にならないためにはバッグのサイズ選びが重要で、その際に気をつけなければいけないのは横幅です。身長や骨格から判断し、胸骨正中部から端までの距離が長すぎると不自然になります。その辺りを考慮しながら、ご自分の理想に合うサイズを医師と一緒に選ぶと良いでしょう。
【バッグの挿入位置】
バッグの挿入箇所は、脇の下かバストの下縁のいずれかを選択します。一般の方は、日常生活で目立ちにくい脇の下を切開されることが多いですが、グラビアなど、仕事がら服を脱ぐ機会が多い方はかえってバレやすくなるので、あえて乳房下縁から挿入されることもあります。
脇の下から挿入する場合 | アンダーバストを切開する場合 | |
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方法 | 脇の下を数センチ切開し、そこからバッグを挿入 | アンダーバストを切開し、そこからバッグを挿入 |
メリット | 傷が目立たない | 目視で手術できるので安全 バッグが上にずれることがない 術後の痛みが軽い |
デメリット | 高度な技術が必要 | バストに比較的大きな傷が残る |
【バッグの設置箇所】
バッグは乳腺下、大胸筋下、大胸筋膜下のいずれかに設置します。元々脂肪量の多い方、お胸の大きい方は乳腺下に設置しますが、痩せている方や元々お胸が大きくない方は大胸筋下や筋膜下に挿入します。脂肪が少ない方が浅い層にシリコンを挿入すると、手触りにシリコンそのものの感触が伝わって、違和感につながることがあります。
シリコン豊胸のメリット
バストアップ効果は、挿入するバッグの大きさに応じて変わります。つまり、どれだけサイズアップするかを(身体のサイズを考慮しながらですが)自分で決めることができるということです。2カップ以上の大幅なサイズアップも可能です。
シリコン豊胸のデメリット
シリコンバッグは組織を剥離してスペースを作ってから挿入します。このため、術後に痛みを感じる期間が長くなります。また、仰向けに寝たとき、本物のバストのように横に流れないので、不自然に見えてしまうことがあります。そのほか、人工物なので、劣化したり破損したりするリスクもあります[1]。通常シリコンバッグの寿命は10年程度と言われており、不具合が生じた場合は取り替えるか摘出するかの対処が必要です。
ヒアルロン酸豊胸
豊胸用のヒアルロン酸をバストに注入します。大きく切開する必要がないので、豊胸手術の中では最も手軽な方法です。
施術の方法
胸の目立たない部位に小さく穴を開け、そこからカニューレと呼ばれる管を通してヒアルロン酸を注入していきます。体をほとんど傷つけずに、また手術時間も短時間で手軽に行うことができるので「プチ豊胸」とも呼ばれています。
ヒアルロン酸豊胸のメリット
身体の侵襲度が小さいので痛みが少ないです。また、ヒアルロン酸はいつまでも胸に残り続けるものではなく、数カ月で体の中に吸収されます。このため、もし仕上がりが気に入らなかったとしても、被害はさほど大きくなりません。結婚式で衣装の見栄えを良くしたいなど、特定の一定期間だけ効果が得られれば良いとお考えであれば最適な方法かもしれません。
ヒアルロン酸豊胸のデメリット
メリットの裏返しになりますが、効果を長続きさせたいという方には不向きです。注入量を多くしたからといって持続期間が長くなるというわけでもありません。それどころか、一度にあまりたくさんのヒアルロン酸を注入してしまうとバストの手触りが固くなります。注入量の目安は、せいぜい片胸に100cc程度です。つまり大幅なバストアップも期待できないということです。
ちなみに、豊胸用のヒアルロン酸は顔に用いるものとは別物と覚えておいてください。ヒアルロン酸というと、お顔に注入する柔らかなものをイメージされる方が多いのですが、豊胸用は粒子が大きくてしっかりした手触りになっています。これはバストの形を維持して、バストアップ効果を長続きさせる必要があるからです。
なお、触り心地はヒアルロン酸を注入する位置や体型にも影響を受けます。体の表面近くや痩せている人に注入すると、触ったときにヒアルロン酸の硬さがダイレクトに伝わってより一層硬さを感じると思います。
脂肪注入豊胸
バストのボリュームを自家組織で補う方法なので、仕上がりに最も自然さが感じられる豊胸術です。柔らかさと人肌の温かみが感じられます。
施術の方法
脂肪吸引で太ももやお腹などから皮下脂肪を採取し、そこから不純物を取り除く加工を施してバストに注入します。加工の方法は、薬剤を用いて汚れを除去するピュアグラフト、混ぜ物をせずに特殊遠心分離で不純物のない脂肪だけを濃縮するコンデンスリッチ法など複数存在しますが、現在は後者が主流です。
脂肪注入豊胸のメリット
脂肪注入豊胸は自己組織を注入するので、見た目や触感はもちろん、寝たときのバストの流れ方も自然です。また、注入した脂肪は、術後6ヵ月で完全に定着します。通常この期間で定着した脂肪は、それ以降、吸収されることはありません。加えて、脂肪吸引を同時に行うので、バストだけでなく、ボディラインまでも美しくすることができます。
脂肪注入豊胸のデメリット
脂肪注入豊胸は、脂肪がなければできません。よって、痩せ型で十分な脂肪を採取できない方は難しいことがあります。また、たとえ脂肪がふんだんに採取できても、バストのスペースが十分になければ、全部注入することができません。つまり大幅なバストアップが難しいこともあるということです。さらに、注入した脂肪は全てお胸のボリュームアップに寄与するわけではなく、その一部は定着せずに体外に排出されます。効率よく脂肪を定着させるには専門的なノウハウが必要です[2][3]。施術を受ける場合は、その点を熟知したクリニック(豊胸や脂肪注入を専門に扱っているクリニック)を選ばれることをお勧めします。
BUST CLINIC のおすすめはハイブリッド豊胸
「どの豊胸術も一長一短あって、どれを選ぶべきか迷ってしまう」ここまでお読みいただき、そんな風に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。豊胸手術でこだわりたいのは「大きさ」と「自然さ」。これらを1つの施術で同時に叶えるのは意外に難しいのです。そこで当院では、シリコン豊胸と脂肪豊胸を組み合わせたハイブリッド豊胸(プレミアムハイブリッド豊胸)をお勧めしています。
方法
シリコンバッグ豊胸と脂肪注入豊胸を組み合わせた豊胸術です。シリコンの挿入と同時に脂肪注入を行って、皮膚の表面近くの脂肪層を厚くします。これによって、シリコンバッグ特有の手触りの違和感を解消します。
海外のハイブリッド豊胸の研究では、脂肪注入やシリコンバッグのみの豊胸と比較して、美的結果や満足度、合併症率においてより良い指標が得られたと報告されています[4]。
当院ならではのこだわり
当院では他院にない一手間を加えて、仕上がりの改善と負担の軽減に努めています。
【基本、バッグは乳腺下に挿入】
バストの自然さを出すためには、乳腺下にバッグを入れた方が効果的と考えます。痩せた人の場合、乳腺下にバッグを挿入すると形に違和感が出ることが懸念されますが、ハイブリッド豊胸なら、その違和感を脂肪注入でカバーすることができるので問題ありません。
【脂肪はバスト全体に注入】
一般的なハイブリッド豊胸は、デコルテのみに脂肪を注入することが少なくありません。ただそれだと、人によってバッグの形や硬さが目立ってしまうことがあります。その点、プレミアムハイブリッド豊胸ではシリコンバッグを包むようにバスト全体に脂肪を注入します。これによって、より大きく自然な仕上がりを実感いただけます。
【エクソソームでダウンタイムを軽減】
エクソソームには血管の新生を促し組織の修復を早める働きがあります。ご希望の方には、このエクソソームを点滴で全身に投与いたします。これによって、術後に見られるむくみ、内出血、痛みの軽減が期待できます。
施術選びに迷ったら…?
豊胸手術にはいくつか種類がありますが、それぞれに特徴が異なります。一方、施術をご検討になるお一人お一人にも、それぞれに異なる目的やご希望がおありです。施術を選ぶ際には、まず施術を受けることでどうなりたいのか、何を最も大切にしたいのか(大きさか、自然さか、手軽さか)をはっきりさせておくことが大切です。一人では決められないという方は、ぜひ、当院の無料カウンセリングもご活用ください。専門の立場からアドバイスさせていただきます。
コラムのポイント
- 現在主流の豊胸手術は、シリコン、ヒアルロン酸、脂肪の3種類
- 当院では、大きさと自然さを両立させたプレミアムハイブリッド豊胸もご提供
- 決断に迷ったら、いつでも気軽に当院の無料相談へ
よくある質問
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脂肪注入豊胸では何カップアップできますか?
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豊胸は元に戻りますか?
元に戻る豊胸術と効果を維持できる豊胸術があります。
代表的な豊胸術としてヒアルロン酸豊胸、シリコンバッグ豊胸、脂肪注入豊胸があります。
ヒアルロン酸豊胸は、基本的に体内に吸収されてしまいます。吸収されにくいように工夫して作られている製剤ですが、一般的に半年~長くて2年ほどで元に戻ります。ただ急に元に戻るのではなく、徐々に吸収されて少しずつ小さくなっていくので、体感としてはもっと短い時間で効果がなくなると感じる傾向があります。
シリコンバッグ豊胸は一度挿入すると、理論上は豊胸効果がなくなり元に戻ることはありません。
脂肪注入豊胸では、3ヵ月ほどして脂肪が完全に定着すれば、元に戻ることはありません。手術直後が腫れも伴い最も大きく150%くらいで、そこから定着しなかった脂肪がなくなって、ピーク時から少しサイズダウンした70~80%ほどの状態で落ち着きます。
出典
- 1 Andrea Asiedu et al. A Case Report on Breast Implant Illness. Cureus. 2023 Sep 20;15(9):e45601.
- 2 Takanobu M, Kotaro Y. How does fat survive and remodel after grafting? Clin Plast Surg. 2015 Apr;42(2):181-90.
- 3 Sydney R Coleman. Structural fat grafting: more than a permanent filler. Plast Reconstr Surg. 2006 Sep;118(3 Suppl)
- 4 Zhengyao Li, et al. Hybrid Breast Augmentation: Double Benefit or Double Risk? A Comparative Study of 932 Cases. Plast Reconstr Surg. 2024 Feb 1;153(2):325-335.
- 5 Adipose-Derived Stem Cells Exosomes Improve Fat Graft Survival by Promoting Prolipogenetic Abilities through Wnt/β-Catenin Pathway (Stem Cell Int, 2022)
- 6 Exosomes Are Comparable to Source Adipose Stem Cells in Fat Graft Retention with Up-Regulating Early Inflammation and Angiogenesis (Plast Reconstr Surg, 2019)